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中国(北京) - 文化旅


概要

先月、中国の青島・北京に行く機会があり、主に北京で幾つかの文化施設を巡ったため、訪問した文化施設について概要と感想を記載する。

潘家園旧貨市場

潘家園旧貨市場(はんかえんきゅうかしじょう)は北京で最大の骨董市場で中国全体でも最大級の規模を誇る。

広さ4.85万平方メートル(東京ドーム約1個分)の会場に数百の露天と店舗が並び、書画骨董、陶磁器、絵画、雑貨、書籍など様々な商品が販売されている。


殆どの商品に価格の記載はないため、気になる品があれば口頭で金額を質問する必要がある。店舗や商品によって様々だが多くの品物は初めに提示された金額から半額前後、またはそれ以上の割引率で購入できたため、提示金額を鵜呑みにするのではなく、希望金額を伝えた上で交渉する事が望ましい。


私が訪問した際(2024/7時点)の営業時間は画像(※1)の通りで、夏季・冬季と曜日によって営業時間が決められていた。日曜日と月曜日に市場を訪問したが、日曜日に比べ月曜日は露店の店舗数が少なく、品揃えもイマイチな印象を受けた。また、月曜日は営業開始時間(9:00)に到着したが、露店の店主達も客と同様に営業開始の開門を待って、開門と同時に手押し車で会場に入ってゆき、それぞれ露店の準備を始めていたため、30分〜1時間は準備中の店舗が多く快適に見て回ることは出来なかった。


支払い方法としては、多くの店舗でAplipayが利用可能であったが、中にはAplipayの個人間送金を要求される店舗があり、中国国内の銀行口座を持たない日本人は、この個人間送金が利用できないため、確実に買い物をするためには、現金を多めに持っておく事をお勧めする。


玉石彫刻、落款印、急須など中国らしい商品が数多に販売されており、安いものから高価なものまで様々な価格帯の品があるため、美術・骨董好きは勿論だが、観光のお土産探しにも最適である。

潘家園旧貨市場 外観(1)
潘家園旧貨市場 外観(2)
潘家園旧貨市場 内観(1)
潘家園旧貨市場 内観(2)
潘家園旧貨市場 内観(3)
潘家園旧貨市場 内観(4)
潘家園旧貨市場 営業時間(※1)
潘家園旧貨市場 露店(1)
潘家園旧貨市場 露店(2)

故宮博物院

北京の故宮博物院は、北京の中央に位置する故宮「紫禁城」に1925年に開館した。

紫禁城は明・清時代の約490年間に渡り、24人の皇帝の居城(王室宮殿)であり、敷地面積は72万平方メートル(東京ドーム約15個分)で、大小様々な宮殿からなる。


故宮博物院は、約180万点の文物を所蔵しているが、実際に訪れてみて展示数が少ない印象を受けた。館内は広大で全ての展示室を隈なく見たわけではなく、あくまで印象にはなるが、敷地面積に対する展示室の割合が小さく、展示数・展示品の質のどちらも高くない印象を受けた。


敷地は広大であるが観光客の数も凄まじく、広場を除いた通路などは通り抜けるのも困難なほどに混み合っており、博物館内を歩いて抜けるだけでもかなりの時間を要した。

故宮博物院のホームページには「見学コース」として2時間コース、半日コース、1日コースのモデルコースが紹介されており、全体を見るには半日〜1日の時間を用意した方が良いだろう。


また、ホームページには「故宮博物院では、当日のチケットは販売しておりません。事前にご予約ください。」と言う記載があるが、私が訪問した際には事前予約なしの当日券で入場する事ができた。ただし、入場者数などによる入場制限が予想されるため、事前予約は必須で行った方が良いと思われる。

故宮博物院(1)
故宮博物院(2)
故宮博物院(3)
故宮博物院(4)
故宮博物院(5)
故宮博物院(6)

北京古観象台

北京古観象台は正統七年(1442年)、明の時代に建てられた、現存する世界最古の天文台である。

※北京古観象台の記述としては「現存する世界最古の天文台」と「同じ地点で連続観測(約500年)を続けた最古の施設」が見られ、どちらが正しい歴史なのか判断ができなかった。

明代〜清代にかけて天文台として利用され、明代には「観星台」と呼ばれ、清代に「観象台」と改名された。


現在の博物館施設としては、城壁のように見える石造りの観測台と展示施設となる建物に囲まれた中庭に大きく分けられる。

観測台には8基の観測器が並び、中庭にも大小幾つかの観測器が並んでおり、建物内ではパネルなどで簡単な説明・展示がされているが、小規模で興味を引くものは少なかった。

観光客は少なくゆっくりと見る事が出来るため、天文台や観測の歴史に興味があれば、お勧めできる観光スポットである。

北京古観象台(1)
北京古観象台(2)
北京古観象台(3)
北京古観象台(4)
北京古観象台(5)
北京古観象台(6)
北京古観象台(7)
北京古観象台(8)
北京古観象台(9)

梨園劇場

梨園劇場は、軽食(中国茶・お菓子)を頂きながら京劇を鑑賞する事ができるホテル内の劇場である。外国人でも分かりやすい演目が多く、舞台の左右に設置された大型モニターで英語字幕が流れるため、外国人向きの劇場と言える。


観覧席は価格別に3種類あり、普通席(軽食なし)、テーブル(舞台正面)席(軽食あり)、テーブル(舞台正面上段)席(軽食あり)に分かれていた。

日曜夜(19:30-20:30)の席を購入したが、事前予約なしの当日券を開演約1時間前に購入でき、客入りは1-2割程度で、その殆どが外国人であった。


言葉の壁は感じたものの、英語字幕で概要は理解できた為、ストーリーと京劇独特の声色と動きを充分に楽しむ事ができた。

梨園劇場(1)
梨園劇場(2)
梨園劇場(3)
梨園劇場(4)
梨園劇場(5)
梨園劇場(6)

最後に

今回は北京の文化施設を紹介した。紹介した施設はどこもお勧めだが、特に「潘家園旧貨市場」と「故宮博物院」は北京に行った際には一度は訪れて頂きたいスポットとなっている。

また今回の旅で以下の施設は混雑や休館を理由に訪問を断念したため、次に中国に行く機会があれば是非とも訪れたい。
青島麦酒博物館、梅蘭芳紀念館、北京798芸術区、北京湖広会館

北京湖広会館
梅蘭芳紀念館
青島麦酒博物館
https://intl.dpm.org.cn/index.html?l=jp